「国語の勉強」が仕事でも役立つと断言できる理由 「人を動かす」ために必要なのは"言語化力"だ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ミーティング中の上司と部下
「人が自ら動きたくなる気持ちを起こさせる」ためには、相手を納得させる言語化力が必要です(写真:USSIE/PIXTA) 
言語化とは、自分の思いや考えを言葉で表現することだけではありません。
相手の立場を思いやって、円滑な意思疎通をしたり、自分の思考を整理し、判断力を高めるためにも必要なスキルです。その意味で、私たちの仕事の大部分は、言語化なしでは成り立ちません。
明治大学文学部の齋藤孝教授の新著『最強の言語化力』では、言語化とはどういうことか、なぜ必要なのか、さらに言語化力を磨くトレーニングやその活用法が紹介されています。
本稿では同書から一部を抜粋しお届けします。

最終的な価値や目的を言語化する

第3者に対して何かを理解させたり、行動を促したりする際には、その先に待っている価値やメリットを言語化して伝える方法が有効です。

自分が今やっていることが、何にどれくらい効果があるかを具体的にイメージできないと、特に合理的思考を持つ世代の人たちは、本気で取り組もうという気になれないものです。スポーツチームでコーチが選手に筋トレをさせるにしても、その筋肉を鍛えることでプレーのどこに効果があるのかを明確に伝える必要があります。

たとえば、「ゲームをやりすぎると目が悪くなるから時間を決めなさい」といってもなかなか止めない子どもには、視力の大切さから教えるという方法があります。

あるいは、「寝る前に歯を磨きなさい」といっても聞かない子には、歯が丈夫だと人生がどれだけ幸せかを伝えていくということになります。

結論を先に示したうえで、「そのほうが自分は得なんだ」「そうしないとヤバいことになるな」と心から納得してもらうことにより、はじめて行動が促されるのです。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事