コピーライターが言語化に最も時間をかける工程 名コピーはその場でパッと思いつくものでもない

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聞く力が求められるのは、仕事の場面だけではありません。たとえば、パートナーとの関係。「話をちゃんと聞いてくれるパートナーは、いいパートナーだ」と言われて違和感を持つ人は少ないと思います。

また、子育てをしている人であれば、「子ども本人の思いや意見を、ちゃんと聞くようにしたい」と考える人は、きっと多いはずです。

このように、聞く力という言葉から一般的にイメージされるのは、「相手」の話をちゃんと聞く、ということがほとんどです。

話を聞く相手は、同僚だったり、部下だったり、クライアントだったり、家族だったり、友人だったりと、すべて自分ではない「他人」です。

今、世の中にたくさん存在している、聞くことに関する本も、基本的には、話を聞く相手は他人前提でつくられています。

言語化のいちばんの近道は、自分の話を聞くこと

聞く力を身につけて、まわりとの関係をよりよくしていきたい。そして、仕事や人生をいいものにしていきたい。そう考えるのは、とてもすてきなことです。

私は、さらにもう一歩進んで、この聞く力を他人だけでなく「自分」にも向けてほしいと思っています。つまり、「自分で自分の話を聞く」姿勢です。

そう言われても、ほとんどの人は、そんなことを考えたことがないと思います。学校や会社はもちろん、「自分で自分の話を聞く」ことについて教わる機会はまずないので、当然です。

ですが、この「自分で自分の話を聞く」姿勢こそが、自分の頭のなかを言語化するうえでは必要不可欠なことだと考えています。

言語化力のベースは「聞く力」にある。

なぜ、私がこの結論にたどりついたのかというと、コピーライターの仕事を続けながら、国家資格である「キャリアコンサルタント」の資格を、2023年に取得したことがきっかけです。

「なんで、わざわざ、コピーライターである荒木さんが、キャリアコンサルタントの資格をとろうと思ったんですか?」

資格取得の話をすると、必ずそんな質問をされます。その理由は、意外かもしれませんが、コピーライターの仕事と、キャリアコンサルタントの仕事が、とても似ているからです。

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