「これだけ広かったらどこから片付ければいいかわからなくなりますよね。いつものゴミ屋敷やモノ屋敷と比べたらその量は少なく見えるかもしれませんが、ギュッと集めたらかなりの量になるはずです。それに気付かずにどんどんとモノが溜まってしまうんですよね」(二見社長、以下同)
ゴミ屋敷でもモノ屋敷でも、ある一定の量を超えてしまうと「何から手を付けたらいいかわからない」という思考停止の状態に陥ってしまう。すると、その状態にだんだん慣れてしまい、片付けようという気すらなくなっていく。
「片付けるときに大事なことは、あちこち触らないことです。片付けが進まない人の特徴として、たとえばリビングにある棚を片付けながら、洋室にモノを移動したついでに“ここもこんなに散らかっていた”とゴソゴソし出す人がいるんです。それでは、ただいろんなところが散らかって疲れてしまうだけです。そうではなく、リビングの棚を片付けると決めたら、まずはその棚だけを片付けるんです」
そして、1週間のゴミ出しのスケジュールを把握することも作業をスムーズにする。翌日がペットボトルの日ならペットボトルだけを片付け、翌日が不燃物の日なら不燃物だけを片付ける。今回の大規模な片付け作業においても、現場にやってくるパッカー車の種類に合わせ、鉄類だけをスタッフ全員で集中的に運び出している場面があった。
片付けは「整理」ではない
片付けのことを「整理」と誤解している人も多い。片付けとはあくまで「断捨離」のことを指すのだという。
「整理収納関連の本が部屋に何冊もある人に限って、片付けが苦手だったりします。片付けるとは、モノを捨てることです。モノを減らさないことには部屋は片付かないんです。その、モノを捨てるということが大変なんですけどね」
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