
家全体が不用品の倉庫になっていた
ゴミ屋敷と化した一軒家に住んでいたのは、依頼者である50代の女性の両親だった。母は2009年に亡くなった親の介護で鬱になり、そこから家にモノやゴミがためるようになった。ゴミ屋敷になってからすでに15年近く経っているが、なぜ片付けをするに至ったのだろうか。その理由を依頼者である娘が語る。
「母のことは父が見てくれていたんですが、急に父ががんで入院したんです。それで母の鬱がさらに酷くなりました。父は病院から帰ってきても、もう2階まで上がれません。リハビリの先生からも、“1階で暮らせるように家を整えてください”と言われたので」


退院後の父が過ごす予定の部屋は、腰の高さまでモノが敷き詰められていて、その上にはゴミの入った袋も散乱している。これではベッドを置くスペースもない。入院するまで父の部屋があった2階も、モノで足の踏み場がない状態だ。収納スペースはもちろん、廊下にもモノが積み上がっている。その大半は「使っていないモノ」で占められていて、家全体が倉庫になっていると言ってもいい。
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