「ゴキブリ2000匹と激闘」清掃芸人が見た驚く光景 引っ越してもまたごみ屋敷、再発をどう防ぐか
落合:最初のほうってバイトは運び役が多くて。3年ぐらいやってから家の中を任されるようになるので、それもよかったかもね。僕は北関東(茨城)の山の中で育ったから免疫はあったのですが、それでもいちばん嫌だったのはゴキブリの現場です。
そこはマンションの隣部屋の方から「ゴキブリがすごい」とクレームが入って依頼がきたワンルームのごみ屋敷で、ゴキブリを外に出さないように“玄関で殺虫剤を噴射し続ける”ってだけの役回りを1人つけなきゃいけなくて。僕も初めてだったんですけど、ドアを開けるとゴキブリが出てきちゃうぐらいひどかったんですよ。
もちろん部屋の中にもゴキブリはめちゃくちゃいて、片付けるたびにどんどん別の物陰に隠れていく。最終的に何もなくなって、どこにも隠れ場所がないって状態になってから作業員がバーッと噴射するんですけど、殺虫剤って即効性はないじゃないですか。
大小2000匹ぐらいのゴキブリの集団が最後の力を振り絞って天井に逃げて、1分後に雨みたいにバタバタバタバタっと一斉に降ってきたんですよ。あれは強烈な光景でした。
マシンガンズ滝沢さんからの金言
――それはすごい……! こういうエピソードも滝沢さんが“ごみ清掃芸人”として活動していたことで自信を持って発信できる、という部分もあるのでしょうか。
柴田:僕は滝沢さんがいなかったら、絶対今もただのバイト生活を送ってるんですよ。本を出せたのもそうだし、こうやって取材していただいてるのも滝沢さんのトークイベントに呼んでもらったおかげだし。
僕らのコンビって月1回しかライブをやってなくて、もう完全にお笑いから外れかけていたんですよ。それを滝沢さんに首の皮一枚をつないでもらった。もう頭が上がらないし、僕にとってのお師匠です。
落合:僕ももう40歳なので、いろんなことを考えるじゃないですか。そんなときに滝沢さんが「芸人を辞める理由よりも、やれる理由を探したほうがいいよ。そのために前向きに進んだほうがいい」みたいなことを言ってくれて救われたというか。
それこそ「片付けの団体とか作ってみたらどう? それがお笑いに還元されることもあるし、お笑いがその仕事に還元されることもある。どっちか1つじゃないから」って具体的なアドバイスもいただいたりして心強かったのはありますね。
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