――諦めて寝る習慣とは、シンプルですね。
どうにもならないことは手放して寝てしまう。次の日に目を覚ましたら、また頑張ってみる、みたいな考え方でもいいんじゃないかと思います。
人生の決定権は自分が持っている
――高尾さんの書籍『心が揺れがちな時代に「私が私」で生きるには』の中には、あらゆるお悩みへの共通のアドバイスとして、「自分の人生をどんな時間にしていくか、本来は自分で決められるはずだから」と語られていたのが印象的でした。
でも、そうですよね? 転職するか否か、誰と結婚するのか、それとも結婚自体しないのかも、誰もが自分で選べます。悩みを手放すために誰かを頼ってもいいし、まずは今自分にできることをしてみるのもいい。
私たちは自ら決意すれば、1日を楽しく過ごすこともできれば、十分な睡眠時間を確保することもできます。人生は自分で決められることに気づくと、大抵の悩みは軽くなるかなと。
――こうあらねばという思い込みを手放すことですよね。自分を大切に幸せに生きるために、“何事も自分で決めること”は大切なキーワードだと私も思います。ただ、長年、雑誌などで女性の生き方を取材していますが、自分らしくとか、自分の道を見極めて選ぶというのは、なかなか難しいものだなとも。
人は、自分らしさを見失いがちなものですからね。この社会においては、社会人らしさ、母親らしさなど、何かと○○らしさを求められがちです。でも、そんな○○らしさと、自分らしさって一線を画すものですから。
――高尾さん自身は、「私は私」を体現されています。前編で伺ったキャリアや人生はもちろん、語る言葉やファッションも、自分らしさを当たり前に大切にしている。
私の場合、子供の頃から“人は人。自分は自分”というのが自然と身に付いていました。親のおかげですね。幼少期から何事も自分で選んでいいし、自由に生きていい。でも責任は自分で取りなさいと言われて育ちましたから。そもそも、うちの父親が母親に対してそういうスタンスだったんですよ。妻であっても母であっても自由に自分の人生を生きなさいと。
――稀有で素敵なご両親ですね。
だから、私は自分の好き嫌いも進みたい道も、自然とハッキリ持てていたのかなと。
このモヒカンヘアも初対面の方は驚かれますが、私にとっては子供の頃から大好きだった絵本『タンタンの冒険』のイメージですし、自分の道を自分で拓くなんて昔から当たり前のことだったんです。
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