文芸評論家・三宅香帆「自分の好き」を貫く生き方 人生の節目にはいつも「本」があった
結局はみんな、結果しか見ていないと思うので、周りの評価を気にせず、自分がやりたいことを積み重ねて結果を出すしかない。なので、あまり人に相談もしません。その代わり、ずっと書き続けている日記の中で自問自答し、客観的に自分を見ることでなんとか答えを出しています。
どんなに仲の良い友だちだとしても、人生の選択に責任を持ってくれるわけではないので、答えは自分で出すしかない。そうやって答えを探してきたからこそ、今の自分があるのだと感じています。
10代、20代に頑張ったことで30代の自分ができている
会社を退社したきっかけで結婚して、大学時代を過ごした京都に引っ越しました。今は、趣味の宝塚観劇や、お花、着付けを習いに行く時間を大切にしています。京都にいると、なんだか気持ちが落ち着いて、読んだり書いたりする感覚が研ぎ澄まされる気がするんです。
日々、10代、20代のときに頑張ったことで、30代の自分ができていると感じます。頑張っていることは人から見えづらいですし、すぐに結果が出るわけでもありません。結果が分かるまでは迷ったり焦ったりするのは当然のことですし、私も失敗すると「もう頑張れない……」と思うこともあります。
環境的に難しいこともあるかもしれない。ただ、自分の「答え」を見つけられるように頑張り続けることが、将来の自分に必ず返ってくると思うんです。「理想とする自分」はすぐに手に入らないかもしれないけれど、とにかく「探し続ける」ことは大事だなと。
私もまだまだこれからです。これからも将来の自分のために「好き」を貫いて、自分だけの答えを探せるように行動していけたらと思っています。
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」……などの悩みを抱えている人は少なくないのでは?
「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿ることで明らかになる、日本の労働の問題点とは?
いまや社会現象となっている「母と娘の葛藤」。「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか?
「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の本格文芸評論。
(文/宮﨑まきこ 編集/石本真樹(編集部) 写真/ご本人ご提供)
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