「部下が怖いんです…」部下に辞められた上司の闇 「離職の連鎖」起きる前に離職の心理を理解する

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部下の離職を複数回経験した人は、ある一定の態度をとるようになります。その態度が離職率をさらに高め、深刻な事態に陥っていくケースが今、増えています。

その態度の1つが、「部下の指導を放棄する」というものです。

自分が指導した部下が辞め、育成にかけた時間が無駄になることを繰り返し経験すると、次に新人が入った際に「どうせあなたもすぐ辞めるんでしょ」と思うようになり、半ば指導を放棄するような状況になっていきます。

それによって新人は十分な指導が受けられず、仕事についていけなくなって離職する。そして上司は「ほらまたすぐ辞める。最近の新人は本当にどうしようもないな……」と、より一層指導に消極的になる。

そんな負の連鎖に陥ると会社の離職率がさらに高くなり、深刻な事態に陥っていきます。

「どう接したらいいかわからない」と部下を避ける

また、部下の離職を繰り返し経験した人がとるようになるもう1つの態度が、「部下を避ける」というものです。

ある30代の女性の方はこんな話をされました。

「新人には優しく指導してきたつもりです。でもあるとき、突然辞めて本当にショックでした。それで今度は『優しくするだけじゃなく、仲良くなることが必要では』と思って、冗談を言い合うほど仲良くなって、部下から誘われて買い物とかお茶とかも一緒に行ったりしました。でもその部下もすぐに辞めたんです。もう部下とどう接したらいいのかわからなくなって、部下と関わるのが怖いので、なるべく関わらないようにしてます」

このように部下とどう接したらいいかわからず部下を避けるようになると、部下は疎外感を覚えたり、十分な指導が受けられなくなり、離職する可能性が高まります。

そして、上記のように負の連鎖に陥ります。

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