国内絶不調のマツダが高級SUV「CX-80」に託す希望 2年ぶり国内新車で競合ひしめく市場に参戦

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冒頭のコメントは10月初旬に開かれたCX-80の取材会でのもの。こうした言葉が飛び出すのは、毛籠社長が認める通り、マツダの国内販売が厳しい状況にあるからだ。

昨年12月から今年8月まで9カ月連続で前年同月比マイナスを記録した。9月こそ12.5%増と反転したものの、2024年1~9月累計では25.5%減。今年度となる4~9月で見ても21.6%減。これは国内乗用車メーカーでは認証不正の影響を受けているダイハツ工業に次いで悪い数字だ。

リコール相次ぎ、新車投入が1年遅れに

販売が落ち込んだ原因はいくつかある。

まず、2022年9月に国内で販売を開始したSUV「CX-60」でリコールが相次いだことが挙げられる。直近でも、7月下旬にトランスミッション制御コンピュータの不具合によるリコールが発表された。

もともとCX-60は国内月販2000台の目標を掲げていたが、8月まで12カ月連続で月販1000台を下回り、発売後25カ月の平均月販は約1368台にとどまる。毛籠社長も「期待をしていたCX-60で品質問題などがあり、少し勢いが付けられていない」と振り返る。

国内への新車投入がなかったことも響いている。今回のCX-80の前の新車がCX-60。実に2年ちょっと新車投入が途切れたわけだが、ここにもCX-60の品質問題が影を落とした。改めてCX-80について「(問題を)全て潰した」(毛籠社長)ことで投入が約1年遅れた。

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