「生成AIのせいで理系は終了?」いま必要なスキル 東大・松尾豊研究室出身 若きAI研究者が回答
ものすごいスピードで進化する生成AIの影響で、理系人材の価値が下がる、いわゆる「理系人材の終焉」がまことしやかに囁かれている。
東大・松尾豊研究室出身で、著書『生成AIで世界はこう変わる』(SBクリエイティブ)がベストセラーになっているAI研究者の今井翔太さんもXでこうポストした。
GPT-4oレベルのが出てくるくらいにAI技術が発展すると,今までの上位層がやっていたようなタスクも含めて「AIを使えば大体みんなすごいことができる」状態になるので,今までみたいに「嫌なやつだけど仕事はできる」人は淘汰されて,「人格がいいだけで差分になる」という世界がくる気がします
— 今井翔太 / Shota Imai@えるエル (@ImAI_Eruel) May 14, 2024
「AIを使えば大体みんなすごいことができる」世界線では、これまで理系人材が提供してきた専門的な知見や技術の需要が低くなる。では一体、どんなスキルが求められるのか。若きAI研究者に、生成AIの最新動向と未来予測をもとに、論じてもらった。
少し勉強したくらいじゃ、まず勝てない
━━生成AIの発展により、理系人材の立場が危うくなると言われています。今日は理系人材の行く末について、今井さんの考えを伺いたいです。その前に、生成AIの現状と課題、今後数年の見通しから伺えますか?
今の生成AIの言語性能は、東大の大学院生と同レベルです。ここでいう言語性能にはプログラミングも含みます。プログラミングは、生成AIの中でも特に応用が進んでいる分野。ということは、ちょっと勉強したくらいのエンジニアでは現時点でもまず勝てません。