大阪王将が川崎でひっそり始めた「新型店」の実態 ハーフサイズが充実、「少量多種」で時代にマッチ
特に中華料理や韓国料理などアジア圏の料理は、もともと大皿でドンと出して大人数で分け合うのが文化だった。しかし、それだと多くの種類が楽しめない。
そこで、料理を小皿にアレンジし、1人や2人で来ても多種類を少量ずつ楽しめる中華や韓国料理の酒場が都心を中心に登場し、繁盛している。
事例としては、自由が丘の立ち飲み中華酒場「立ち呑み中華 起率礼(きりつれい)」や、学芸大学の韓国立ち飲み酒場「韓国スタンド@(アットマーク)」などが挙げられる。
この2店は立ち飲みながらも本格的な料理が楽しめ、一皿のポーションが少ないので1人で訪れても様々なメニューが頼めて満足度が高い。立ち飲みであるから品質に対して価格も抑えられているのも人気の秘密だ。
感染対策から始まった「個々盛り」もいまだ好評
コロナ禍の居酒屋では、感染対策のために料理を店側であらかじめ1人1皿ずつ盛り分けて提供する「個々盛り」も流行った。
すでにコロナ禍の影響は一時期よりは落ちついてきているが、この個々盛りの習慣はいまだ根付いている。感染が気になるからというよりも、1人1皿の方がお客にとって面倒な取り分けが必要なく、特別感があると喜ばれている。
というのも、現在は食材原価の高騰により飲食店は値上げに迫られているが、値上げするには何らかの付加価値を付けなくてはならない。単に商品の内容は変わらないけど「原価が上がったから値上げします」だとお客が離れていってしまうのである。
そこで、ひと手間かけて盛り分けをしたり、量は少なくても小皿で多種類が楽しめたりすることは、原価をかけずに付加価値をアップできる手法ということで注目され、取り入れる店が増えている。
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