国の経済発展をもたらすのは「政治制度」ではない 「ノーベル経済学賞」のアセモグル教授らに反論

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これまでは、ともするとJRAには波風を立てたくない、事なかれ主義が残存している気配が見られた。それでも、JRA調教師、JRA騎手の免許をきわめて厳格に運用することにより、八百長のインセンティブをほぼなくし、うまく運営してきたとは思う。

しかし、騎手やレースの国際化が進み、調教師やスタッフの国際化を進めなくては、さらなる国際的な発展は望めない。現在の、あまりに閉鎖的なやり方や内輪的なサークル意識などは、オープンなスタイルで信頼を得るやり方に変えていかなくてはならないだろう。

今回は、その一例である。JRAには徹底した説明、透明性、厳格なルールの適用、そして、オープンな議論を行ってほしい。私は、JRAを信じているし、今回の件で、JRAに非はまったくないと思っているが、非があると思っている人々がいる以上、さらなる説明を必要に応じて、自信を持って行ってほしい。そういうことの積み重ねだけが、JRA競馬の社会資本を修復、蓄積することになると思う。

菊花賞は「実力どおりの結果」を期待、単勝で勝負

さて、20日の菊花賞(京都競馬場の芝コースで行われる3歳馬対象のクラシックレース、距離3000メートル、G1)である。

コスモキュランダ(5枠9番)。5月の日本ダービー、9月のセントライト記念と、ややミルコ・デムーロ騎手の強引なレース運びで実力よりも下の着順になってしまったが、いちばん強いレースをしている。

日本ダービーの勝ち馬であるダノンデサイル(2枠4番)は横山典弘騎手が、セントライト記念の勝ち馬アーバンシック(7枠13番)はクリストフ・ルメール騎手が、それぞれ非常にうまく乗ったことが大きかった。菊花賞では、実力どおりの結果になることを期待したい。単勝。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は10月26日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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