20代男性の結婚相手「3割が年上」という驚く実態 かつては当たり前だった年下妻を選んだのは何%?

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年上妻を選んだ29歳までの男性の各歳別の詳細をみると、17歳は母数が少ないため参考値であるとして、18歳からはそれなりの母数が生じている。結婚件数が多いベスト3までの26歳から28歳の男性の状況を見ると、いまの若年男性は「おおむね3割は年上妻と結婚している」という表現がふさわしいだろう。

コロナ禍で何が変わったのか

コロナ禍にあった2022年も、実は初婚同士結婚における29歳までの男性の年上妻割合は31%であった。

コロナ禍で動いたのは、男女の初婚同士結婚年齢のピークが長く1歳差(女性26歳と男性27歳)であったのが、男女ともに27歳となったことと、男性の2番目に多い結婚年齢が28歳から26歳となったこと、という「男性の結婚ピークの早婚化」である。

インタビュー調査で筆者に「独身貴族だけは嫌です」と語気を強めたのは、28歳の中部エリア在住の夜勤職の男性だった。その彼はほどなくして、ネットを通じて共通の趣味で知り合った首都圏在住の働く女性と結婚し、首都圏に移住した。

大企業でも、転勤の内示に対して「妻の就業継続問題があるので辞めます」といともあっさりと退職願を出してくる男性の存在が少なからずいると聞く。

コロナ禍を経て、男女はともにアンコンシャスに「出会いの大切さ」に向き合い、特に女性より大きく未婚化が進む男性は、先輩諸氏の姿を観察しつつ、行動変容を起こしているのかもしれない。

天野 馨南子 ニッセイ基礎研究所 人口動態シニアリサーチャー

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あまの かなこ / Kanako Amano

東京大学経済学部卒。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。1995年日本生命保険相互会社入社、99年より同社シンクタンクに出向。専門分野は人口動態に関する社会の諸問題。総務省「令和7年国勢調査有識者会議」構成員等、政府・地方自治体・法人会等の人口関連施策アドバイザーを務める。エビデンスに基づく人口問題(少子化対策・地方創生・共同参画・ライフデザイン)講演実績多数。著書に『未婚化する日本』(白秋社・監修)、『データで読み解く「生涯独身」社会』(宝島社新書)等。

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