欧米Z世代に広がる「ガラケー」ブームは来るか? デジタルデトックスを求めレトロ端末が注目

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バービーフォンを作ったのはHMDというメーカー。HMDは旧ノキア時代の端末事業を買収したマイクロソフトが市場撤退後、ノキアからライセンスを受けてノキアブランドのスマートフォンとフィーチャーフォンの製造・販売を行っている。バービーフォンは新規に開発された製品ではなく、HMDが2022年に発売した「Nokia 2660 Flip」をベースにしており、外観と一部仕様を変更したモデルだ。

バービーフォンは専用のパッケージにバービーデザインの電池カバー3種、クリスタル風のストラップやステッカーなどを同梱したスペシャルパッケージで販売されている。バービーファンではなくとも購入欲をそそられる。

パッケージだけでも欲しくなるバービーフォン(筆者撮影)

ハイネケンの「たいくつケータイ」

欧米のガラケー人気はバービーフォンが登場する半年前に発表された、とある製品で火が付いた。ビールメーカーのハイネケンとファッションブランドBodegaがコラボした「The Boring Phone」である。日本語に訳すと「たいくつケータイ」となるこのガラケーも製造元はHMDで、バービーフォンと同じNokia 2660 Flipをベースにしている。ボディーは半透明でカラーディスプレイはあえてモノクロ表示と、レトロを極めている。

The Boring Phoneには通話、ショートメッセージ、時計、カレンダーなど基本的なアプリがインストールされているが、SNSやブラウザを追加することはできない。ゲームは走る蛇が画面内のドットを食べるごとに伸びていくという、クラシカルな「スネーク」のみ。アプリストアが無いので最初から入っているアプリを使うことしかできない。カメラは30万画素で保存枚数は10枚のみ。Z世代にブームな「レトロデジカメ」と同様、古めかしい写真しか撮れないが、むしろそれも人気の一因だ。

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