いつもと違う「肩こり」で女性が抱いた"嫌な予感" たかが肩の痛みと"あなどってはいけない"ワケ

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休日だったため、自宅で肩をもんだりして過ごしていたが、こりは改善しない。昼近くになると背中の真ん中あたりにも、こりが広がってきた。ただ、これも時々あることだったので、さほど気にせず、自宅に常備している市販の湿布薬を、子どもに貼ってもらったのだという。

湿布は作用が強めのタイプで、いつもなら効果を実感できる。しかし、貼ってもよくならない。追加で痛み止め(市販)を飲んでみたが、こちらも効かなかった。

夕方になるとこりは痛みに変わり、つらくなってきた。ほかに症状はなかったものの、額を触ってみるといつもより熱い気がした。体温計で測ったところ、なんと「40度」。さすがに「何かやばい病気かも……」と嫌な予感がした。

痛みは時間の経過とともに悪化し、左の脇腹にまで広がる。重だるい痛みがひたすら続き、地獄のようだった。

「陣痛のほうがまだラクだった。間隔を空けて痛みが来るので、休めるから。でも、このときの痛みは止まることがない。人生の中で一番つらい痛みだったかもしれない」(鈴木さん)と言う。

夫に付き添われて救急外来に

帰宅した夫は妻がベッドでうずくまる様子を見て驚き、「病院へ行こう」と言った。車で救急外来のある病院に向かったという。

しかし、尿検査や血液検査、さらにCT検査をしても原因は不明。処置室で痛み止めの点滴と抗菌薬の点滴を打ってもらうも、担当医からは「自宅で1日様子を見てほしい」と言われてしまい、家に戻るしかなかった。

ところが、その翌日も、痛みはよくならなかった。

「この痛みから一刻も早く解放されたい」

わらにもすがる思いで鈴木さんが頼ったのが、インターネットだった。横になりながらスマートフォンで自身の症状を入れて検索した結果、可能性のある病気として挙がったのが「腎盂腎炎(じんうじんえん)」だった。

腎盂腎炎は泌尿器に起こる感染症の一種。尿の通り道である尿道口から侵入した細菌が、体内で増殖して炎症を起こした状態をいう。膀胱に炎症が起これば膀胱炎、奥にある腎臓の一部、腎盂(じんう)で炎症が起これば腎盂腎炎となる。

「ネットでは腎盂腎炎の特徴として『背中の痛み』『発熱』、さらに38度以上の発熱などと書かれていました。『これかもしれない!』と思いましたね」(鈴木さん)

腎臓内科のあるクリニックを探し、受診した。

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