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北海道北見「Uターン起業」した彼の"仕事と休み" 道東エリア「いる人たち」で創る余暇の楽しみ

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  • 中西 拓郎 一般社団法人ドット道東 代表理事
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そこで、社内ルールとして、休みの時は受信通知を切って、社内のことには関知しなくてよいということにして、送る側は、いつでもメッセージを送ることに決めました。

ところが、常に社内で何かがずっと動いているという状態になると、どうしてもメッセージ通知が気になってしまい、本当に休めているのかという問題が起きています。

僕の場合、チャットツールの通知を切っていても、SNSで会社に関する何かが動いているのを目にして、現場の様子を想像し、「大丈夫かな」と頭の片隅に残ってしまうということがあります。

物理的に完全に遮断できれば諦めるしかないと思うのですが、見ようと思えば見えてしまう状態は、よくないのかもしれません。

閉ざされた冬ならではの心理的休養

道東は、冬の冷えが厳しい地域です。体は動きづらくなりますし、家の中も屋外と同じ氷点下になりますから、帰宅したら、まずストーブをつけて、暖まるまでじっと待つしかありません。

雪が降る日は、何度も雪かきをしないと車が出せなくなりますし、車を運転するにも、道路が滑るので気を使います。

そういう状況もあって、北海道全体として、夏の方が仕事の量が多く、忙しいという特徴があります。

特に、第1次産業は夏場が主軸です。道路の開発なども、冬場はほとんど行われません。イベントなども夏に偏っていて、とにかく夏はみんな忙しくなります。

一方、冬は、移動もしなくなり、生活圏も広がりません。人に会う頻度も落ちて、活力も低下します。

歴史的には、北海道の人々は、夏は狩りをして、冬は食料を仕込んで発酵させたり、儀式のための造形物をつくったりして過ごしていました。閉ざされて人に会えない冬だからこそ、誰かを思って何かをつくるという文化があったのです。

『休養学』には、創作活動など1つのことに集中すると、「心理的休養」になるとありますので、冬の物づくりは理にかなっていたのかもしれませんね。

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【働く時間が限られる冬、何ができるか】

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