「すぐにサボる人」じつは意志が弱いわけではない 「脳のオンとオフ」を切り替える簡単なコツ
どうしても人は、「もう少し寝ていたい」「お酒を飲みたい」「ゲームがしたい」といった短期的欲求(すぐに満たすことができる目先の欲求)に流されやすいものです。やらなければいけないことを先送りにして目先の欲求を優先してしまうのは、目的の解像度が低いからです。
今から約7、8年前、近くの大学が英検の会場になったことを知り、いきなり思い立ち受験したことがあります。ですが、そのときの私は、目的意識が希薄でした。
「なぜ自分は英検を取得したいのか」「英検を取得してどうなりたいのか」が定まっておらず、「息子が受けるなら、自分も受けてみるか……」と、ゆるく、浅く、軽く考えていたのです。
「受験する」と決めた以上は、当日、手を抜くつもりはありませんでしたが、今も忘れません。時計が13時あたり手前を示した頃、英文を読んでいる最中に、ついに睡魔が襲ってきたのです。これは、人生初の経験でした。私自身、『なんとなく』で受けた試験でしたが、本番中に集中力もモチベーションも上がらないだけでなく、人生初の試験中の睡魔には、深く反省しました。
さらに、反省点を具体的にすると、「準1級まで合格していると、大学受験で選択肢が広がって有利だよ」と受験生には指導しているのに、いざ自分が英検を受けた後、どうするかを決めていなかったことでした。
「何を」と「いつから」を紙に書き出すと効果的
どんな人にでも「やりたくないこと」「気が進まないこと」をやらなければいけない場面があります。そんなときでも、「自分は◯◯◯のためにこれをやる」という目的、理由が具体的であるほど、脳をオンに切り替えることができます。
自分の中で目的が決まっていたり、「こんな自分になりたい」という目標がはっきりしていると、集中力は高くなります。
しかし、「今から◯◯◯のために、×××をする」と意識するだけでは切り替えが上手にできないときは、「やること」と「開始時間」を紙に書き出してみてください。
「文字を書いて、それを見て、手と、目を使って目的を意識する」ことで、運動系、伝達系、視覚系、思考系の脳番地が働いて、「やるべきこと」に集中しやすくなります。
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