どんどん膨れあがり、やがて水星と金星を丸飲みしてしまうのだそうだ。地球も飲み込まれてしまうのか否かについては見解が分かれるところだというが、飲み込まれそうになるよりももっと早い段階で、地球の海は蒸発してしまうらしい。
したがって、生命が生き延びようと思ったら、火星に脱出しておかねばならないという(それが現実になるかどうかについての詳細は、本書を参照)。
「ブラックホール」は本当に存在する?
「ブラックホール」は、「重力が重すぎて光さえも逃れられない天体」。光も逃れられないのだから、見た目は真っ黒。宇宙にぽっかりと穴が空いたように見えるところからブラックホールと呼ばれているわけだ。
ただし天体とはいえ、地球のように降り立つことができる「表面」があるわけではない。
しかしそれでも、「ここから先はブラックホール」という「境界」はあり、そこを超えてしまうと抜け出すことはできなくなってしまう。
たとえば、ブラックホールに近寄ると時間の流れかたが変わり、まるで時が止まったかのように見えます。他にはブラックホールのなかに入ると、別の場所にワープするかも……という話もあります。ワープ先は、この宇宙の遠く離れたところか、あるいは別の宇宙かもしれません。(40~41ページより)
「かもしれません」としかいいようがないほど謎に包まれているわけで、そんなに奇妙なものが本当に実在するのだろうかと疑いたくもなるかもしれない。が、その存在は確認されており、2019年には、「その姿を直接撮影することに成功した」という発表もあった。
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