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中国不動産市場で「政府のテコ入れ」効かぬ背景 広州市が住宅取得制限を緩和も、投資は戻らず

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なぜなら、目下の不動産市場の冷え込みぶりは、もはや生半可な規制緩和でテコ入れできるレベルではないからだ。

中国国家統計局のデータによれば、広州市の新築住宅価格は15カ月連続、中古住宅価格は16カ月連続で下落し続けている。「一級都市の住宅価格は永久に値上がりする」という神話は消失したと言っても過言ではない。

広州市では住宅価格の下落に歯止めがかからず、不動産市場は冷え切っている(写真はイメージ)

住宅取得制限が全廃される南沙区では、ピークの2021年7月には代表的な中古物件の成約価格が1平方メートル当たり3万9000元(約78万円)に達した。しかし3年後の2024年7月になると、同じ物件の成約価格は同1万6000元(約32万円)と約6割も値下がりした。

規制緩和は「時すでに遅し」

右肩上がり神話の消失により、不動産業界の風景は一変した。「最近の市場では、投資目的の顧客がすっかり姿を消した」。広東省で不動産ビジネスを長年営んできた企業経営者の劉琪氏は、そう証言する。

劉氏に言わせれば、不動産投資は今や(短期的な利益がまったく見込めない)赤字商売と化した。「市況が近い将来に底を打ち、回復に転じると予想する者は誰もいない。そんな中、逆張りで勝負して大もうけを狙うなんて考えられない」と、劉氏は肩をすくめる。

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財新記者の取材に応じた複数の不動産仲介業者も、劉氏とほぼ同意見だった。南沙区の規制全廃の効果について、彼らは異口同音に次のように語った。

「現在の不動産市場で住宅を買うのは、自分が住むのが前提の人だけだ。投資目的の需要が消え失せた今、住宅取得制限を緩和しても時すでに遅しだ」

(財新記者:王婧)
※原文の配信は9月14日

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