にしおかすみこ「認知症、ダウン症」家族への思い 「看取りと仕事の両立は?」先のことはわからないまま

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こういった取材をしていただく時にも、よく「家族とは?」と聞いていただいたりもするんですけど、これがずっと答えがなくて……(笑)。

難しいですね。「家族とは●●です」と言い切れるようなワードがあるといいんでしょうけど、なかなか「●●」に当てはまる言葉が見つからない。これも、今の私のリアルな思いです。

ただ、変わらず考えていることは「自分のことが一番大事」ということです。今はまだ私自身が元気だと思っているんですけど、いつでも“逃げる”という選択肢は持っています。まず自分が元気じゃないと誰も幸せにならない。自分がダメになる前に、ダメになるくらいだったら逃げる。明確にわかっているのはこれくらいですね、ごめんなさい(笑)。

家族がこの先どうなるのか。その時に、私がどうなるのか。本当にわからないことだらけなんですけど、先日「こういうことか……」と思うこともありまして。

看取るとなれば自分は仕事が続けられるだろうか?

姉が体調を崩して、姉を病院に連れて行くことになったんですけど、母も一緒に行ったんです。2人を連れて行くこと自体が相当大変なんですけど、もし、姉が入院となったら姉も母もその状況に耐えられないんだなと改めて感じました。

となると、この先どちらかが倒れた時に、家で看病をすることになるのかな。もちろん、どんな病気で、どれだけ命があるのかにもよりますけど、最終的には家で看取ることになるんだろうな。家で看取るとなると、使える福祉サービスを使ったとしても本当に大変だし、その時に、自分は仕事ができるんだろうか。どんな自分になっているんだろうか。

そんなことが病院に行ったことをきっかけに頭に渦巻いてきました。今もいろいろ感じはしますけど、まだまだこれからなんだな。それを痛感したといいますか。

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