にしおかすみこ「認知症、ダウン症」家族への思い 「看取りと仕事の両立は?」先のことはわからないまま
連載も、書籍も、笑ってほしくて書いているので「笑いました」とコメントをいただけるとめちゃくちゃ嬉しいですし、私のほうが元気をいただきます。もちろん「泣きました」「感動しました」もありがたいんですけど「笑った」が私にとっては「書いてよかった」に一番強くつながることにもなっています。
書くお仕事をいただいて、そこに力を入れようと思ったのは、リアルな話、もしこの先、家族の誰かが倒れた時に、パソコンがあれば家でもできる仕事をと思っていたんですけど、なかなかそうもいかないのが現実で……(笑)。
家でパソコンの前に座っていても、その後ろでは日々ゴタゴタがあるわけです。母と父がいまだに大きな声でケンカをして、どちらかが私のところに駆け込んできたりもする。
となると、家では書けないので結局意味もなく都心に出てきてカフェとか事務所で作業をすることになる。そうなると、当初の目論見と全く違っていて「結局、普通のお仕事と一緒じゃないか!」と(笑)。そう思い通りにはならないのが現実なんでしょうね。
頭の中がグチャグチャのまま連載を書いている
連載ではほぼ1年前に起こったことを時間差で書いているんですけど、1年前に腹が立っていたことは今も同じ熱で腹が立ちますし、1年前にモヤモヤしていたことは今でもモヤモヤしている。
文字にするといろいろ整理されて「今となっては答えが出ていること」を書くことになるのかなと思っていたんですけど、頭の中がグチャグチャのまま書いている。そんなこともたくさんあります。ただ、連載の1本目から読んでくださっている方もいらっしゃいますし、そうやってこちらに目を向けてくださる方がいらっしゃることに救われています。本当に。
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