Z世代だからこそ見えている職場と社会のリアル 定時の概念、住居費高騰、政治の裏金問題…
舟津:もちろん、木下さんの職場がどういうものかまったく知らない中で口を挟むと、おそらくその人たちにとっては当たり前すぎて気づかないんでしょうね。木下さんに対してすごく気を遣っているつもりでも、残業については無自覚だから、木下さんが早く帰りたがっているとは思ってすらいないのかもしれない。
田川:僕も全く同じ意見です。僕も今OJT中ですので、「もう帰っていいよ」って言われないと帰りにくい状況です。18時が定時なんですけど、みなさん微動だにしないので、僕から「定時ですよ」って言いたいくらいで。部長がたまに早く帰ることがあるんですが、その日が金曜日なのに「明日やるから今日は早く帰るわ」って言うんですね。土曜日に働くんだって思って。なので、やっぱり残業とか区切りをきっちり示してほしいです。
ルールがないことのしんどさ
舟津:残業って、する・しないの話になりがちですけど、もちろん0か1ではないので、基準やルールが明示されないのも辛いんですよね。「うちは定時で帰るやつはダメだ」とか「みんな19時半まで働こうぜ」って明確に言うならまだ交渉の余地があるかもしれませんが、それを言わずに暗黙のままダラダラやると、精神的にもしんどいでしょうね。
木下:やっぱり、終わりが見えないのがきついですね。
田川:立場としては、言われないと動きづらいです。そこも「試されてるのかな」って裏読みしちゃいますね。
舟津:ああ、基準がないから、変に裏を考えてしまうというのもポイントですね。考え出すと際限がないですから。ただ、上司にとっても指示を出すのが怖い部分もあるんでしょうね。そもそもみなさんに喋りかけること自体にびびってる節もありますし、労働時間ってセンシティブなものだから、直接明言したり、ルールを作るのが怖くて、なおのこと言えないのかもしれない。ただ、言えないことがまた不信感を生んでしまうんですけどね。崎山さんは、どうですか。
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