「投資対象」としてのMBA、いつ取るのがベストか やはり「一流校」が投資先として優れている理由

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そもそもMBA留学という多額の費用というか先行投資を必要とする対象を考える際には、コストの回収も視野にいれないといけないので、当然取得前と後ではその職業選択上の選択肢が広がっていることが理想だ。

むしろその計算ができない時点でそもそもMBAに行くうんぬんよりもビジネスパーソンとして大丈夫か、という話になりかねないし、MBAは自分を変えてくれる魔法の杖ではないので、そういった戦略性はどうしても必要だ。

キャリア上のストーリーを描けるか

いずれにしても、「実践×学習」のループを、MBA以前よりもより濃く、そしてより広い幅で回すのがMBA取得期間中なのだから、当然卒業後はよりスケールの大きい仕事や自分の成長カーブをよりシャープなものにしてくれる選択肢を取るべきであろう。

その様に考えると、MBAでの学びを活かせる会社やポジションはどこか、そして自分はそれをやりたいのか、といったリサーチは当然必須だし、取得前と後で自分はどう変われるのか、という前提チェックも必須だ。

極論をいうとMBAとは思考力を鍛える場所であり、意思決定者としての鍛錬の場である。

そしてその場における学びを最大限に活かすためには、どういった立場でどういった組織に行くのが良いかの選択肢が大事なのは言うまでもない。

MBAでの学びはそのカリキュラムの間で終わりではなく、むしろキャリアにおける学びの最初の一歩といっても過言ではない。

つまり、そこで学んだことを如何にその後のキャリアにおいて継続して活かしつづけ、ビジネスパーソンとして成長し続けられるか。

これが重要なのだ。

逆に言えばその大きなキャリア上のストーリーが自分の中で描けない限りにおいては、多額の先行投資を必要とするMBAに行くのではなく、その他の選択肢を選んだ方が良いということになる。

その様な前提で、MBAに行く前に、「MBAが自分を変えてくれる」という受け身の姿勢ではなく、「MBAを通じて自分をどう変えるか」をきちんと整理した上で、学びの投資対象としての魅力を個々で判断して頂きたい。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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