会長が激白「岡山県PTAが解散」全国初事例の真相 「空中分解してしまう前に決断したかった」

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そもそもPTAやP連のような団体は何のためにあるかというのは、人によって考えが異なるものですが、筆者としては「保護者と教職員、あるいは保護者同士の交流の場」という側面もあるように感じています。

ですから交流の場がなくなるのを残念がる人がいるのもわかるのですが、県の団体がなくなっても郡・市のP連は存続するので、「そこの活動で足りるよ」という人も多いのではないでしょうか。

PTAの全国組織図(画像:岡山県PTA連合会サイトより)

解散にあたって、上部団体にあたる日Pが難色を示すこともありませんでした。日Pが過去、退会(解散)を表明した団体に対し、考え直すよう働きかけを行っていたたといった話はよく耳にしますが、今回そういうことはなかったといいます。

県の教育委員会も、現在の県Pの状況を伝えたところ、やむを得ない結論だと理解してくれたそう。「郡・市P同士の情報共有や研修は、県教委としてカバーしていきたい」と言ってくれたということです。

岡山県Pの昔の会長などから苦言を呈されることはなかったのか?と尋ねると、「私もそれはあるのかなと思ったんですが、まったくありませんでした」と、神田さん。今月、解散についてテレビや新聞で報じられてからも、苦情などは特に寄せられていないということです。

繰越金も積立金も取り崩しながら…

もう一つ筆者が気になっていたのは、解散時に残るお金のことでした。都道府県や政令市のP連は大体どこも「子ども総合保障制度」などの保険を手掛けています。団体によっては、この保険の「事務手数料」などの収益を何千万(~億)円も貯めているので、岡山県Pにもそういったお金があるのか? もしあるなら解散時にどう処理するのか?という点を確認したかったのです。

しかし、結論から言うと、そのような大きなお金はありませんでした。筆者が知るいくつかの都道府県・政令市Pは、保険を扱う他団体をつくっているか、または一般会計と別に、保険のお金を扱う特別会計を設けているところばかりだったのですが、岡山県Pは保険の収益を一般会計に繰り入れ、運営や事業に使ってきたとのこと。

では、保険の収益金はどんなことに使われてきたかというと、大きかったのは事務局の家賃や人件費です。P連は、教育委員会のなかに事務局があることも多いのですが、岡山県Pは独自に事務所を借りており、また2年前までは正規の職員を雇っていたそう。

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