たとえばコンビニやスーパーで買い物をするといった、日常の、差別化しにくい事業領域では徹底的な省力化が行われることとなり、ほんの一部で「ちょっと高くても、あの人がいるお店で、あの人から買いたい」といったニーズが出てくることになるでしょう。
肉や野菜などの食料品は、さらなるテクノロジーの進展で生産が容易になると思われ、より低廉な価格で流通しそうです。しかし、ここでも「あの人が作った野菜が食べたい」といった特定の生産者へのニーズが今より強烈に生まれ、やはり高額取引となるはずです。
あらゆる医療もコンサル業も、エステなども、同文脈に置かれることとなるはずです。
ビジネスの世界では、個人も企業も「個性」「特性」を売る時代になっています。大企業でもない限りマスを相手にする必要はなく、相思相愛の顧客と深くつながればよいでしょう。そのツールとして各種SNSがあります。
XでもYouTubeでもnoteでも何でもいいので、媒体特徴を理解して、相思相愛になれる顧客に向け、ガンガン発信しましょう。
3つに分かれる所得形態
さてここまで見てくると、金融新システム後の所得形態は大きく次の3つに分けられそうです。
「ニーズをつかみ、高額な報酬を得る人」
「株の配当や不動産収入など、資産から収入を得る人」
このような話は何やら「格差社会が助長される」といったニュアンスをもって受け取られがちですが、必ずしもそのような風潮にはならないと考えます。
そもそも人はそれぞれ「幸せに生きたい」と思っているだけで、その幸せの価値観は、文字通り千差万別です。
「ぜいたくには全く興味がなく、そこそこの生活ができれば十分。それより、やりたくもない労働から解放され、1日中自分が好きなことができるのが幸せ」という人もいるでしょうし、「報酬が発生しなくても自分ができる範囲で人や世の中の役に立てるのが幸せ」という人もいるでしょう。
「テクノロジーを最大限活用しながらも、AIやロボットには決して代替できない、人間ならでは、自分ならではの財やサービスを提供して稼ぎたい」「十分な資産を持ってゆったり暮らしたい」という人もいるはずです。
これまでの文脈で想起される「格差社会」ということではなく「各自が望む生き方が可能となる選択肢ができる」といったイメージです。
これまでは「生きていくためにはお金が必要で、そのために、場合によってはやりたくもない仕事をせざるを得なかった」という人の方が多かったのではないでしょうか。
そうした"くびき"から解き放たれ、より生きやすい時代が到来するというわけです。
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