時代遅れの新築優遇策
住宅市場において「日本は新築文化だ」などと言われ続けてきました。
しかしそれは「文化」というようなものではなく「新築をたくさん造り、税制優遇などで買いやすくする国策があったから」そう見えていただけ。昨今の新築マンションのように供給が細ると、おのずと中古市場が活況を呈するわけです。
新築優遇策は、かつて戦後の高度経済成長期の圧倒的に住宅が足りない時代に、庶民の住宅ニーズを満たすためにできた政策の名残です。
当時は田舎に仕事がなく、実家を継がない次男坊以下は東京をはじめとする大都市部に出て仕事を求め、都市近郊に住宅を求めるという行動様式が主流でした。また、そもそも人口増加局面であったため住宅の絶対量が足りなかったという事情があったからです。
この新築優遇策は、本格的な少子化・高齢化・世帯数および人口減少局面に入る現在においても、長らく政治と強く結びついてきた業界団体の強い要望もあり、ある意味既得権益的な形でだらだらと続いてきました。
しかし、さすがにもうそんなに新築が売れる時代ではなくなりつつあります。理由は主に3つあります。
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