伸びていく若手には「5つの共通項」がある! 元コンサルが語る「できる人の本質」

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いわゆる「一発屋」は、自分の思い込みで行動することが多く、過去の成功体験からなかなか抜け出せません。

しかし、伸びる若手は「繰り返し成果を出す」ということを重視するため、再現性、客観性にこだわるのです。

4:「自分の知恵」より「集団の知恵」を重視している

能力が高い人物の中には、自分自身の能力を過信しているケースが多いようです。ですが、実際には1人ひとりの能力など五十歩百歩で、レベルの高い人々の中ではかろうじて何か1つ突出することができるかどうか、という程度です。

したがって、「伸びる若手」は、自分の力を過信しません。

「能力の高い人たちが集団で考えたことには、絶対にかなわない」と思っています。

人に聞き、意見を取り、皆で考えることで更に良い案が得られる、と本気で思っています。

以前、グループ会議のときに、「自分の顧客について相談したいことがあるから、会議中に少し時間がほしい」と必ず言う若手がいました。

それとは対照的に、自分の顧客のことを隠し、上司が聞くまでいっさい何も情報開示しない若手もいました。

どちらのアウトプットの質が高かったかは、明らかだと思います。

周囲と情報を共有することで、ひいては「周りの人々を認めている」ということにもつながり、「人のよいところを発見する」といったこともあり、チームの良い雰囲気を作り出します。

5:体力がある

「伸びる若手」は、体力のある人たちでした。実際、体力はとても重要です。

体力がないと、つい仕事を手抜きするようになったり、集中力をすぐに失ってしまったりします。「なぜかやる気が出ない」という人の原因の1つは、実は体力不足にあることもしばしばです。

頭と、体は不可分です。体が疲れてしまっては、頭もうまく働きません。成果を出すまで粘る能力は、体力から生み出されるのです。

「伸びる若手」は、以上の特性を持ち合わせた人物です。「柔軟で、体力のある人」と言ってもいいかもしれません。

それは、周りに合わせて自分の能力、意見、態度などを向上、変化させることができる人、そして、その変化のために粘り強く仕事を続ける人なのです。

安達 裕哉 ティネクト代表取締役

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あだち ゆうや

1975年東京都生まれ。Deloitteにて12年間コンサルティングに従事 。大企業、中小企業あわせて1000社以上に訪問し、8000人以上の ビジネスパーソンとともに仕事をする。現在は仕事、マネジメントに関する メディア『Books&Apps』を運営する一方で、企業の現場でコンサル ティング活動を行う

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