中学受験は「120%親のエゴ」と、肝に銘じよ

「楽しみ方」を覚えた子に、過干渉になるな

来年初に控える中学受験の突破を本気で目指すなら、息子さんに「爆走モード」を維持してほしいというのが普通でしょう。「爆走モードを維持させるためにどうすればいいか」という質問なら分かります。

けれども、体を壊しかねないから「通常モード」に戻したい? 夏真っ盛りの時期に、クーラーのガンガン効いた教室で朝から晩まで1カ月も夏期講習を受ける行為のほうが、よほど体を壊す原因になりそうです。まして勉強合宿までさせ、遊びたい盛りの小学6年生を勉強漬けにするなんて、よくそれで体と心を壊さなかったと、息子さんの丈夫さを称えたいほどです。

スパルタならスパルタで、放任主義なら放任主義で、一貫していれば分かるのですが、ご質問様の場合「どっちやねん!?」と突っ込みたくなってしまうのです。Why Japanese people !!と言われてしまいますよ。

中学受験は「親のエゴ」から始まる

なんでこんなチグハグなスタンスになってしまうのか。それは、ご質問者様の視点が「子どもが自由意思で中学受験に打ち込んでいる」ことを前提にしているからです。これが根源的な間違いなのですね。

誰もが感じていて、なかなか言わないことですが、中学受験なんて120%「親のエゴ」ではないでしょうか。10歳そこそこの子どもが、自分から「あの進学校に行きたい」なんて言うはずがありません。

「将来出世してほしいから」「高い年収を稼いでいい生活をしてほしいから」「塾のテストを受けさせたら成績がよかったから」、あるいは「あの近所の子が中学受験するらしいから」といった親のエゴにより、小学生は中学受験へと向かうわけです。

もちろん、こうした思いは「子どもにいい人生を歩ませてあげたい」という親心から来ているので、まったくもって否定するものではありません。ですが、あたかも最初から、子どもが自分自身で中学受験を志向しているかのようにとらえることには大いなる違和感があります。

私自身、親に言われなければ間違いなく中学受験などしませんでしたし、受験せよと言われてからも、言われるがままに塾に行っていただけです。むろん、受験勉強がすべて退屈だったわけではなく、楽しんでいる面も多々ありましたが、「自分の意思で受験を決意した」とは、口が裂けても曲がっても言えません。

開成にいた同級生は異口同音に「俺は塾で成績がよかったから開成に来た」「親が開成がいいって言うから開成に来た」と言います。これが「開成の校風に惚れ込んだから」「小学校に入ったときから開成を志していたから」と語る子どもがいたら、気持ち悪いですよね。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。