大学生と一括りになって安心してしまうのではなく、その中での学業上や人脈形成なんかにおける序列とか、そういったことをキチンと理解していたことは自分にとって幸運だったと思う。(もちろんそれは学生に限った話ではなく、社会とか会社員とかでも同様だ。)
つまり、就職氷河期でITバブル崩壊を経て、という時代においてトップティアの学生たちと同じ志向や思考、そして同じやり方で就職活動をしても意味がない、ということの見極め。これが重要だったと思う。
当時は履歴書100枚送って二つ返事が来ればラッキーみたいなのが周りでは普通で(しかも当時はまだ手書きがメインだったので、履歴書で腱鞘炎に、なんて笑えない話がよくあった)、そんな状態に嫌気がさして、意図的な留年をしたり、卒業前にいきなり海外留学を選択したり、またはフリーターになったりするヒトも多くいた。
一流大学の学生と差別化を図り勝負
冷静に考えてみれば就職氷河期だった当時、企業側は採用を今とは比べようがないほどに絞っていた。その中での採用となれば「成功の確率」を上げるためにより良い大学出身者を優先的に採用しようとするのは当たり前だったわけで、上位校の学生と同じやり方が通用しないことはすぐにわかるはずだったが、当時あまりそんな論調は聞かれなかった。
何はともあれ、そんな状況だったので、私は
・一流大学の学生の弱い分野を徹底的に身に付けて勝負(差別化)
といったようなことを在学中から考え、前者はITバブル崩壊後のベンチャー企業に絞った活動を、そして後者は有名校でもできないヒトが多い英語や、そもそも大学では学ぶチャンスはあまりなく、でも社会人的には必須スキルの会計や財務の知識に焦点を当てた。
つまり、自分が戦うべき、というか戦える場所と所属する大学のレベルに関わらず勝負できるスキル取得に注力して、その時に学歴上でのハンデの克服に努めたわけです。
今でこそいわゆるスタートアップやベンチャー企業が学生を採用するというのは結構普通ですが、当時はそもそも新卒なんて募集している企業はありませんでしたから、そのやり方にもちろん工夫しましたが、詳細なエピソードは紙面の都合上、拙著に譲ります。
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