経済学の基本原理が情報化で証明された--『無料ビジネスの時代』を書いた吉本佳生(エコノミスト、著述家)氏に聞く


 それに価値が高いサービスを無料で行うなら、そのサービスの品質を維持し、いつも改善することをいとわないこと。フェイスブックやグーグルの無料サービスでは、品質の維持に多額のコストがかけられ、また改善に力が尽くされている。

──価格戦略の失敗例は電子書籍とあります。

100円にしたら売れたと、成功例になっている。この金額なら売れるに決まっている。むしろ、低価格や無料といったものが一般化すると、従来の紙の本に悪影響を及ぼしかねない。出版業界は顧客情報をしっかり分析しないとも聞く。再販制度での慣れがどうしても問題になる。

よしもと・よしお
1963年三重県生まれ。名古屋市立大学経済学部卒業後、住友銀行勤務を経て、同大学大学院経済学研究科満期退学。大学や企業研修などで、生活経済学、国際金融論、マクロ経済学、ミクロ経済学、経済数学、国際経済学、ファイナンス論などの講義・演習を教えた経験を持つ。

(聞き手:塚田紀史 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2011年10月22日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。


『無料ビジネスの時代』 ちくま新書 798円 237ページ


  
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