ダメ資料が1秒で改善する「スゴ技」ベスト5 「なんとなくダメ」な資料が劇的に変わる!

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【図】見積もりオプションの資料例

【BEFORE】のスライドは、上部の表は視線の流れは上から下、下部の表は左から右になっています。2つの表にまったく関連性がないならまだしも、下の表は上の表の内訳を表現しているという関連性があるので、見る人の視線がかなりさまよってしまうわけです。数値も個々の機能にかかる金額とその総和がオプションごとにあるため、視線を動かしつつ足し算もしなくてはいけないという、理解に手間がかかる作りになっています。

資料を作成している本人には、情報の関連性は「言わずもがな」のため、視線がさまようことはそれ程ありませんが、初めて見る相手は、まずどれがどれと関連しているのかがつかめないのです。 

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【図】改善後の資料例

【AFTER】ではまず視線の流れを左から右に統一しました。次に視線が内訳と総和をいったりきたりしないで済むよう、「積み上げ棒グラフ」に表現を変えました。このように表とグラフという異なる表現を合成するだけでも、視線の流れを統一することができます。また、「時間の流れは左から右へ」、「金額は上に伸びるほど大きい」など固定観念として定着している視覚認識があります。その流れを意識することで、視線のさまよいを防げるようになります。この例では「設計・開発・運用」は時間の流れなので横に、金額は下から積み上げているのがそれにあたります。

資料を説明している時に、「それどこに書いてあるの?」と言われてしまったら、視線誘導に失敗しています。そのような資料は自分が口頭で説明する時にも、説明箇所があちこちに飛んでしまい、とても説明しにくいものです。情報を適当に配置する前に、どんな順番で並べていったら理解しやすいのかを考えること、上下左右の配置ルールを統一することで視線のさまよいを防ぎましょう。

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