特別支援学級の先生語る「子と親の対応」の苦悩 プライベートでも発達障がいの子供と向き合う

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

担任を務めることになってから、改めてその大変さがわかった山田先生。そのうちの1つには業務の増加量があると言います。

小学校の先生は、週にだいたい24コマの授業をこなします。地区にもよりますが、山田先生が働く地域は平均で週4コマの空き時間があり、その時間を授業の準備や資料の作成などに当てているそうです。

ただし特別支援学級では、週に28コマ入っていて、空き時間がないと山田先生は語ります。

通常学級の担任の先生であれば、音楽や家庭科の授業のときには専門の先生がいるため、その時間は空き時間になります。

ところが特別支援学級の子どもの場合は、みんなと一緒に授業には行かず、1人だけ教室に残っている場合もあります。その場合、誰かがいて勉強を見ないといけなません。そのため特別支援学級の先生が教室に残り、生徒の勉強の様子を見る必要があります。

労働量の多さを改善したくてもできない

周囲の先生方もみな、労働量の多さを改善したほうがいいとは考えているものの、物理的に難しい現状があるようです。

「業務量を減らすためには、空きがある先生がそれぞれ助け合う、職員の共通理解が大事です。とはいえ特別支援学級の担任の先生全員が空き時間がないケースがあります。今のご時世は教員不足です。うちの学校も5年生の理科や、5〜6年生の家庭科を見る先生がいなくて、5〜6年の担任が家庭科や理科を教えている状況です」

さらに業務過多はそうした物理的な要因には限らず、特別支援学級だからこそ増えている要因もあるそうです。

学校にもよりますが、山田先生の学校ではそれぞれの子どもに応じた支援計画を考えて、書類を作らないといけません。学期の初めと終わりに1回、全員分の特性を詳しく把握して作成する必要があります。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事