特別支援学級の先生語る「子と親の対応」の苦悩 プライベートでも発達障がいの子供と向き合う

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「実際に教育現場で特別支援学級を担当する先生方や、そこで過ごす生徒たちを見てきたので、特別支援学級に入れること自体にはまったく抵抗はありませんでした」

山田先生は、3男が公立中学校の通常学級の授業についていくのは難しいと判断し、小学校卒業後には中等部・高等部がある特別支援学校に通わせています。

特別支援学級と特別支援学校はよく似た言葉ですが、仕組みは異なります。

通常の学校にあるのが、特別支援学級です。基本的には学年のカリキュラムに応じて、健常者の生徒たちと同じクラスで授業を受けていますが、苦手な分野は『たんぽぽ学級』で個別指導をします。例えば、小学校4年生の子でも能力的には2年生だから、カタカナ文字や、掛け算など、その子にあった2年生の教材を勉強してもらいます。

特別支援学級の担任になった経緯

一方で、特別支援学校では、卒業後に自立して働けるようになることを目指しているため、国語・英語・社会といった一般的なカリキュラムがすべてあるわけではありません。

クリーニング屋に就職するために服を畳む、といったお店での就労や、自立できるようなコミュニケーションスキル・お金の使い方・体の使い方など、社会に出てから役立てられることに重きを置いたカリキュラムをこなします。

今、山田先生が公立小学校で自閉症・情緒障がい特別支援学級の担任をしているのも、3男の存在が大きく影響しています。

「特別支援学級の担任になることを希望し始めたのは6年前です。我が子がそうでなくても一度は担任をしたいとは思っていましたが、そのきっかけになってくれたのは、自分の子どもの存在ですね。自閉症・情緒障がい特別支援学級の生徒について詳しく知ることで、我が子が予想できない動きをすることをもっと深く理解したいと思っていました。そういう経緯があって希望を出して、5年ほどは配置のタイミングが合わなかったのですが、去年から担任になることができました」

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