映画監督上田慎一郎が語るクリエーティブの未来 「"意味不明な行動"なら人間はAIに負けない」
テクノロジーが進歩した未来を描いたショート動画『みらいの婚活』が話題となっている。手掛けたのは、大ヒット映画『カメラを止めるな!』で監督を務め、今年11月には最新作である映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』の公開が控えている上田 慎一郎監督だ。
技術がもたらす“半歩先”の明るい未来
上田監督は2022年にAIクリエイターと連携して映像制作を行う映画スタジオ「PICORE」の設立に携わるなど、AIをはじめとするテクノロジーの進歩をポジティブに受け止めている様子がうかがえる。しかし近年、「生成AIによって権利が脅かされる」との懸念を抱くクリエーターが増えているのもまた事実。
AIの進歩はクリエーターに何をもたらすのか。上田監督の考えを聞いた。
上田 慎一郎さん
ーーさまざまなショート作品で話題を呼んでいる上田監督ですが、最近ですとテクノロジーが進歩した未来を描いた『みらいの婚活』がSNSを中心に好評を得ています。この作品の着想はどこから得たのですか?
『みらいの婚活』のようにテクノロジーが発展した未来を描いた作品は多いですが、どうしても「人間がAIに滅ぼされる」みたいなディストピアものになりがちですよね。対してこの作品は、テクノロジーの進化がもたらす「明るい未来」を描きたいと思って作りました。