話題作なく総崩れ?「夏ドラマ」評価分かれる背景 クドカン新作と日曜劇場は厳しい評価の一方…
7月後半に入り、夏ドラマがほぼ出揃った。だが、残念ながらポジティブな話題で盛り上がるようなドラマがまだ生まれていない。
期待値の高かった宮藤官九郎オリジナル脚本の『新宿野戦病院』(フジテレビ系)、安定のブランド力のTBS日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』は、思いのほか厳しい評価にさらされている。
既視感が多い「新宿野戦病院」
夏ドラマの中でも、放送前に特に話題になっていたのが『新宿野戦病院』だ。
社会的ヒットになった1月期ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)に続く宮藤官九郎のオリジナル脚本であり、物語の舞台は新宿・歌舞伎町。
前作は令和の過剰なコンプラ社会を昭和の視点からツッコミを入れて話題になったが(過去記事:「不適切にもほどがある!」世代で生じる"温度差")、本作ではアジア随一の歓楽街に渦巻くさまざまな社会問題に鋭く切り込んでいくことが期待された。
しかし、エンターテインメント性の高い社会派人間ドラマが繰り広げられるかと思いきや、第3話まででは「思っていたのとちょっと違う」という感想が多いようだ。
気になるのは設定の多くがベタなこと。第1話からドタバタコメディ要素が全開。歌舞伎町の酔っ払いのケンカ、外国人のから騒ぎ、パパ活の話題ではしゃぐおじさん医師たちなど、歌舞伎町の要素が入っているとはいえ、昔懐かしいテレビドラマを見ているかのようだった。
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