スズキ新SUV「フロンクス」ライバルWR-Vとの相違 ハイブリッドや4WDなど充実したラインナップ

✎ 1〜 ✎ 162 ✎ 163 ✎ 164 ✎ 165
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
4WDモデルの試乗シーン
4WDモデルの試乗シーン(写真:三木宏章)

続いて4WDモデルにも試乗した。車両重量はFF+80~90kgほどになるようだが、動力性能はほとんど変わらなかった。現場でスズキの開発者に伺ったところ6速ATの各ギヤ段、ファイナルギヤ比ともにFFとは変更がないという。ただ、4WD化により後軸に駆動系の荷重が加わるため振動特性が変化したことが要因なのだろう、乗り味そのものはマイルド傾向ながらハンドリング性能には大きな違いがあった。

下り坂、少しきつめのカーブをイメージいただきたい。カーブ手前で減速を徐々に緩めじんわりステアリングを切り込んでいく状況だ。FFモデルはスッと鼻先が入り、そのまま切り込んでいくステア操作とともに向き変えが短時間で完了する。

対して4WDモデルでは、じんわり切り込んでいき、スッと入るまでは一緒なのだが、その後、グッと後輪が粘りというか、やや突っ張った動きをみせる。時間にすればわずかなのだが、その間、ステア操作に対する不感帯があるため一体感がやや薄れてしまう。結論は市販モデルに試乗してから行いたいが、日本専用の4WDモデルは、雪道など滑りやすい路面での安定性を優先した特性なのかもしれない。なお技術者によるとFFモデルの動きと同じになるように、4WDモデルのサス特性に変更を加えているという。

軽量+ハイブリッドで燃費も上々の予感

新型フロンクスのリアビュー
新型フロンクスのリアビュー(写真:三木宏章)
東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

気になる燃費数値はどうか。発売前なのであくまでも筆者の推測だが、1100kg以下の車両重量、前面投影面積が少ないボディ、マイルドハイブリッド機構を組み込んでいることから、クラス平均値あたりに落ち着くと予想。燃費数値ではCVTが有利ながら6速ATもギヤ比が日本市場にマッチしており効率を高めているはずだ。

最大の競合車はホンダ「WR-V」。こちらのボトムグレードが209万8800円だからフロンクスもその価格帯に合わせるか? 発売時期は2024年秋となっているが、具体的に何月になるのか? いずれにしろヒットモデルになることだけは間違いなさそうだ。

この記事の画像を見る(83枚)
西村 直人 交通コメンテーター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事