まずはFFモデルから試乗。おそらく装備内容からして上級モデルなのだろう。車両重量は1070kgとの発表があったが、プロトタイプなので市販モデルでは変更があるかもしれない。4気筒エンジンは軽やかに目覚める。EPBの自動解除もスムースで発進マナーはとても良い。
走り出して懐かしさを感じたのは6速ATだからか。CVTに慣れ親しんだ身体には、シフトアップを繰り返す有段ギヤの加速感が頼もしく感じた。ただ、試乗コースが山道とあり、1070kgという軽量な部類にもかかわらず、加速を求めて行ったキックダウン直後であってもゆとりが少なく感じられた。
とはいえ不足があるかといえばそうではなく、6000回転あたりまで淀みなくスッと伸び、2000回転台のトルクも十分なので市街地での走行であれば不満点にはならないと感じた。また、今回の試乗車は販売から前倒しでインドから日本に持ってきたプロトタイプであり、機械的にもいわゆるアタリがついていない状態だった。よって、ここは本調子の市販モデルで改めて確認したい。
日本専用にセッティングされた足まわり
一方、サスペンションの特性はプロトタイプでもすばらしく、どんな場面でもワンランク上のSUVと肩を並べるほど安定した走りをみせた。車体挙動が不安定になりがちな下り坂のカーブといった状況でもタイヤをまんべんなく接地させ、グッと4輪で踏ん張っているのが伝わってくる。
タイヤ、スプリング、ダンパー、そして電動パワーステアリングは日本の道路環境に合わせた専用設定。その効果もあり、車線変更やカーブでの安定性に加えて、路面の継ぎ目など、タイヤが鉛直方向の大きな振動を受けた際の動きもスムースだ。
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