男子バスケ「チーム力を高めるためにしてきた事」 五輪出場に貢献した日本代表が語る「ビジョン」

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トムコーチの日本代表でプレーするようになって、僕としても頭で思うだけでなく「信じています」と口に出して言うことで、より物事にコミットするようになった実感があります。

目標を持つということは非常に重要なことです。僕の場合は大きな目標を立てる一方で、より細かい「小さな目標」も立てながら自分の成長を促そうとしてきました。

大きな目標を換言するならばそれは「ビジョン」です。ビジョンとは中長期的な目線で自分がどうなりたいか。そしてそのビジョンの中により細かく、具体的で現実的な目標が包括されていると言えます。

大きな目標は、言うまでもなく一夜にして達成できるわけではありません。努力と献身が必要ですし、かなりの時間がかかります。まずは小さな目標に日々取り組んでクリアすることで、少しずつですが大きな目標に近づくことができるのです。

自分の現在地を見ずして、遥か先の大きな目標にたどり着くことはできません。自分が今、どこにいて、何をまずしなければならないかと理解しながら一歩一歩、歩みを進めていくことが肝要なのです。

大きな目標の中に細かな、越えるべきハードルがあるわけですが、最終的に自分がどこへたどり着きたいのかも把握せずに、小さな目標ばかりをこなすのもおかしな話です。小さな目標を達成していくうちに、おぼろげだった大きな目標の輪郭がよりはっきりしてきます。

つまり、ビジョンを持つことと、より現実的な小さな目標の両方を持つということは、アスリートにとっては非常に重要なことですし、これは一般社会の方々にとっても同様なのではないかと考えます。

少年時代に立てた目標

子どもの頃、「奨学金をもらって大学へ行く」という目標を祖父と立てました。これは大きな目標で、それが一旦、定まると、今度はその大きなゴールへ到達するための細かな目標を立てながら努力をしていきました。

まだ何者でもなかった少年時代に立てた、奨学金で大学へ行くという目標でしたが、そこから逆算するように小さな目標をひとつひとつクリアしていった僕は、最終的にワシントン州立大というアメリカ大学スポーツ主要リーグの学校から奨学金をもらって進学するという形で目標を叶えることができたのです。

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