我が子の"困った言動"に実は隠れている「強み」 日常で「性格的な強み」を育むにはどうするか

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社会性を身につけてほしい、色々な可能性を信じて世界を広げてほしいという親としての想いは、子どもにとっても大切なことですし、意味があることです。では、子どもの間違った言動を直そうとしたり、行動を変えようとすること以外に、この想いを達成することはできないのでしょうか。

子どもの「強み」でレジリエンスを強化

ここで注目したいのが、子どもの「強み」に目を向けた関わりです。皆さんのお子さんの強みはなんでしょうか?と聞かれて、どのような言葉が思い浮かぶでしょうか……。

実は「強み」と一言で言っても、さまざまなタイプの強みがあります。たとえば、ピアノが上手、足が速いといった「スキル的な強み」もあれば、優しさや粘り強さなど「性格的な強み」もあります。いわゆる「いいところ」とも言えるでしょう。

スキル的な強みは目に見えやすく、気がつきやすいので、子どもを褒めることにつながりやすいでしょう。しかしながら性格的な強みは、スキル的な強みに比べて目には見えにくいので、親にとっても気がつきにくいという特性があります。

しかし、性格的な強みを育てて活用することは、人生の満足度やレジリエンス(逆境や困難に負けない力)、自己肯定感を育てていくことにつながることが数多くの研究でもわかっています。

また、学業や学校適応にもよい影響を及ぼすことがわかっているのです。10代前半の子どもたちを対象にした研究では、親が子どもに強みを伝えたり、活かせるように支援することで、子どもは日常的なストレスに対して、効果的な対応ができることも示されています。

つまり、「性格的な強み」を育てることは、その子らしさを大切にし、困難や逆境に負けず、幸せに生きる力を育てることにつながるのです。

きみのいいところがみつかる えほんの1ページ
(出所:『きみのいいところがみつかる えほん』 イラスト:川原瑞丸)

では実際に、日常生活で子どもたちの性格的な強みを育てていくためにはどうしたらよいのでしょうか?

それは「この子の強みはどんなところだろう?」と意識を向けて見てみることです。強みを発揮する姿を見つけたら、「転んだお友達を助けてあげて、とっても優しいね」というように、どのように性格的な強みを発揮できていたかを具体的に伝えてあげてください。

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