我が子の"困った言動"に実は隠れている「強み」 日常で「性格的な強み」を育むにはどうするか

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そんなときは、子どものできていないところや弱点に、すぐに反応するのではなく、一息おいて「この状況にも強みが隠れているのかもしれない」「強みが隠れているだけだ」という視点で見てみることが、子どもたちの強みを探していくヒントになります。

子どもの強みを認めると親子関係もよくなる

親が子どもの強みを認めて育てる関わりは、子どもが親に「見てもらえている」「認めてもらえている」と信じられることにつながります。また、親としては、わが子をこうあってほしいという理想の姿ではなく、ありのままの本来の姿を見ることにつながります。

実際に、私の娘も運動会で、周囲が期待する「みんなのリーダー」というリーダーシップを発揮するよりも、「仲間を支えるチームワーク」が自分の強みであることに気がついたことを教えてくれたことがありました。

強みを認める関わりは、親子の関係性もよりよく、絆が深まっていくことが期待されます。他者の強みを見つけることは、よりよい人間関係にもつながるのです。

親子の関係がよりよくなることだけではなく、家族や友達ともさらによい関係を築くことができます。夏休みに再会するいとこ、新しいお友達、大好きな漫画の主人公など、身近な人やキャラクターが「どんな強みを持っているか」を話してみてください。強みを見つけていく練習になります。

きみのいいところがみつかる えほんの1ページ
(出所:『きみのいいところがみつかる えほん』 イラスト:川原瑞丸)

私たちは、できないこと、弱みやうまくいかないことについ目を向けてしまいがちです。だからこそ、意識的にうまくいっていることや強みに注目していく意志が必要になります。

きみのいいところがみつかる えほん
『きみのいいところがみつかる えほん』(主婦の友社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

その子自身が、元気になれることや強みに注目することで、親の想いである子どもたちが社会性を身につけていくことや世界を広げることは十分可能なのです。

夏休み明けの通園や通学は、子どもたちにとって一つの乗り越える山になることもあります。そのときに、自分らしい「強み」である「いいところ」を使えれば、レジリエンスを発揮して乗り越えていくことができます。

この夏休みは、ぜひ子どもたちの性格的な強み(いいところ)をたくさん育てて、自己肯定感やレジリエンスを育てていきましょう。

足立 啓美 一般社団法人日本ポジティブ教育協会代表理事

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認定ポジティブ心理学コーチ。メルボルン大学大学院ポジティブ教育専門コース修了。国内外の教育機関で10年間の学校運営と生徒指導を経て現職。現在は、ポジティブ心理学をベースとした教育プログラムの開発、小学校〜高校、適応指導教室などさまざまな教育現場で、レジリエンス教育の講師として活躍中。ポジティブメンタルヘルスや組織開発にかかわる企業研修、ポジティブ心理学コーチとして管理職向けコーチングも行う。共著に『子どもの「逆境に負けない心」を育てる本』(法研)、『イラスト版子どものためのポジティブ心理学』(合同出版)、『見つけてのばそう! 自分の「強み」』(小学館)がある。

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