そして、それが50代半ばから後半になってくると、60代の定年を前に多くの会社員が役職定年を迎えたり、収入が下がってきたりして、自分の出世の限界が見えてきます。
これまで会社のために身を捧げて忙しく働いてきた人がこのような変化を迎えることで、仕事のモチベーションや生きる目的を見失い、気力や自信が失われてしまうこともあります。
さらに親世代の介護や死別などがきっかけで、うつ症状を感じ始める人もいます。
このように、体にも環境にも大きな変化を感じやすい50代というのは、人生100年時代のターニングポイント。自分の老いが見えてきて、成人から老人へ向かう時期です。
人生後半への入り口であり、まさに「老いの思春期」とも言えますが、この時期をどう過ごすかによって、後半生を苦しい日々にするのか、それとも新しい自分を探して楽しく生きるのかが決まってくるのです。
「今を変える」意識改革
私は高齢者専門の精神科医として、これまで30年以上、うつ病の人や認知症の人を診てきました。
また、抗加齢医学の国際的権威であるクロード・ショーシャ博士に師事して10年以上アンチエイジングを学び、80代、90代、あるいは100歳を超えても年齢を感じさせずにアクティブに生きている人たちを見てきました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら