「見える金融」は広がるか、鎌倉投信の100年計画


 「投資の最大のリスクは、元本が目減りすることではない。何に投資しているかわからないこと」。同社の鎌田恭幸社長はそう言い切る。

冒頭の企業見学ツアーも、投資先の経営者の人柄や従業員の働き方など、企業の「手触り」を知る機会を個人投資家に提供したもの。

また、証券会社や銀行など販売会社の営業力で売れ行きが決まる、といわれる投信の世界で、あえて直販にこだわる理由もそこにある。

「運用責任者がなぜ投資先の企業を選んだか、証券会社の販売員には説明できない。運用担当者と一緒に見学に行くと実感が違う。そこが直販のアドバンテージ」(鎌田氏)

一人でも多くの人が買いやすいように、定期積み立て、スポットともに1万円以上、1円単位で購入できる。

鎌田氏が掲げる理念は「投資家の1万円の金額が、どう生かされて利益として返ってくるかを感じてもらえる金融の仕組みを作る」ことだ。

市場は縮小しても強い会社は必ずある

鎌田氏が同社を立ち上げたのは2008年秋。その年初まで英国系運用会社、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(当時)の副社長を務めており、新井氏も同僚だった。

資産運用ビジネスでは、世界的にも第一線の職場。しかし「金融の世界では00年代半ばから短期的な利益志向が強くなり、長続きしない感覚があった」と鎌田氏は振り返る。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT