「心地よい台所」70歳になったら手放すべきもの シニアの自炊は「ラクである」ことが最優先

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正直に言うと、雑誌や通販で紹介されていた健康系や便利グッズと呼ばれるもののいくつかが、捨てられないまま私の守備範囲に置かれていました。

「何かに役立つかも」の"何か"には期待しない

中には、箱に入ったまま全然使われていないものもあるし、使ってはみたもののすぐに「こりゃかえって面倒だ」としまわれたものもあり。

『やめると人生ラクになる 70歳を越えたらやめたい100のこと』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

実物を見ると、自分を責めたくなるので、たいてい箱の上に別のものを置いて隠していたのですが、もうそういう姑息なことはやめて、健康という大義名分や便利&多機能という名の中途半端なグッズを思い切って処分することにしました。

小心者なので、そんなに大きいのや高価なのがないのは幸い。分解できるものは分解して、不燃ごみの日に出した次第です。

振り返ってみるとこれらを買ったときの自分は、介護のストレスを抱えていて、買い物にも行けないし、何かに役立つかもしれないという漠然とした理由で買っていた気がします。

もともと組み立てるのも苦手だし、トリセツ読むのも面倒で嫌いだから、便利以前に「私向き」じゃなかったものたちでした。

フードプロセッサーみたいに一時は大変お世話になって役立ったものと違い、ほぼ後悔しかないグッズでした。とはいえ、きっととても重宝している方もいるでしょうから、具体的な商品名を出すのはやめました。

結局は便利グッズがNGというより、ストレス発散の衝動買いをやめよう! というのが本当のところかもしれませんね。

中山 庸子 エッセイスト、イラストレーター

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なかやま ようこ / Yoko Nakayama

1953年、群馬県に生まれる。群馬県立の女子高校の美術教師を務めた後、37歳で退職。長年の夢だったイラストレーターとしての活動を始める。42歳で、自身の夢をかなえてきた経験をつづった『「夢ノート」のつくりかた』を大和出版より上梓。以来、エッセイストとしても活躍を続けている。夢実現のヒントをはじめ、心地よい暮らしのための提案や時間の使い方が多くの女性の支持を集めている。

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