相続した親の家「価値を高めてから」売る方法 「建物の価値はゼロ」と決めつけていませんか?

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現状では「長期優良住宅」の認定を受けた住宅は、住宅履歴の保存が義務づけられていますが、それ以外は、なくてもOKなのです。

逆に言えば、住宅履歴情報があれば、中古物件の信頼度はグッとアップするわけです。

新築段階でいえば、戸建てなら、建築確認に関する書類、新築時の各種図面や書類、マンションなら、建築確認書類や図面、マンション管理組合の規約や長期修繕計画などになります。

そのほか、維持管理段階の情報(リフォームや改修をしたときの書類、図面など)もそろえます。

こうして集めた情報を、不動産会社などの住宅履歴情報サービス機関に渡して、データ化してもらいます。

住宅履歴情報に登録する
(図:『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』より)

自分のできる範囲内で価値を高める

『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』書影
『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』(自由国民社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ここで紹介した「インスペクション」「瑕疵保険」「住宅履歴情報」を全部利用しても、かかる費用は10~15万円程度です。

実際に、通常ならばゼロ査定とされる築20年の木造住宅に、800万円の価格を付けて売れた例があるそうです。200~300万円の値が付くことは、それほど珍しいことではありません。

ただし、親の家を売る場合は「住宅履歴情報」の収集は難しいかもしれません。

インスペクションと瑕疵保険の2つを利用するなど、自分ができる範囲内で、建物の価値を上げるようにすればいいと思います。

永峰 英太郎 フリーライター

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ながみね えいたろう / Eitaro Nagamine

1969年、東京生まれ。明治大学政治経済学部卒業。業界紙記者、夕刊紙記者、出版社勤務を経て、フリー。企業ルポ、人物ルポなどを得意とする。主な著書に『日本の職人技』『「農業」という生き方』(アスキー新書)、『カメラど素人が、プロのカメラマンに撮影のテクニックを教わってきました。』(技術評論社)などがある。

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高橋 正典 不動産コンサルタント

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たかはし まさのり / Masanori Takahashi

1970年、東京生まれ。価値住宅株式会社代表取締役。宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。中古住宅の流通時において建物価値が築後経過年数に比例して一律減価する日本の建物評価に対して、個々の建物の価値の維持・向上を目指すべく、取引物件のすべてに「住宅履歴情報」の蓄積を行う、不動産取引から維持管理まで、顧客との永続的関係構築を行っている。
また、築年数によらず建物の一つひとつの価値を評価し、適切に売却及び流通させる不動産ネットワークである「売却の窓口」を運営、全国に加盟不動産会社が拡がっている。

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