中古物件購入で後悔しない必見"見極め"ポイント 注意したい「見えない劣化」と「契約」のリスク

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中古住宅を見学する夫婦
さまざまな理由から、中古物件を探す人が増えています(写真:EKAKI / PIXTA)

新築住宅の価格高騰や供給不足が続く中、「中古戸建て」という選択肢で、理想の住まいを求める人が増えている。

実際、さくら事務所にも「リフォーム前提で中古物件を探している」「契約前に建物の状態を詳しく知りたい」、といったホームインスペクションに関する具体的な相談が、より多く寄せられるようになった。これは、中古戸建て市場が活況を呈する一方で、購入検討者がより慎重に、そして賢く中古住宅を選ぼうとしていることの表れでもある。

当然ながら、中古物件の購入には、新築以上に、建物の状態を見極める力、そして、適切な情報収集が不可欠となる。それまでの使用状況やメンテナンスの程度によって、建物の状態が大きく異なるためだ。見た目にはきれいでも、構造部分に重大な不具合や劣化が隠れていることもある。

残念ながら、そうしたリスクを見過ごしたまま購入し、後悔するケースも少なからず存在する。そこで今回は、中古住宅を購入するとき、どのような点に注意すれば後悔しない選択ができるのか、知っておきたいポイントについて解説していく。

思わぬ出費で予算オーバー? 中古物件の修繕費とは

中古戸建ての購入で、まず考えなければならないのが、予算と修繕費用の関係だ。「中古だから安い」と安易に考えていると後々、想定外の出費に悩まされることになりかねない

中古戸建てのコンディションは、物件によってさまざまであり、修繕費用も大きく異なる。それまでどのような使い方をしていたか、またメンテナンスはどの程度されているのかによって、状態に差異が生じてくるのが中古物件ならではの特徴だからだ。

平均値を出すことは難しいが、当然、ある程度のメンテナンス費用は、購入費用とは別に見込んでおきたい

築15年~20年、あるいは築25年前後。このあたりの築年数が、中古戸建て市場における、一つのボリュームゾーンとなっている。例えば築15年程度で、前の所有者がメンテナンスをしていない場合、最低でも200万円程度のメンテナンス費用を見込んでおく必要がある。

さらに築25年程度で、同様にメンテナンスがされていない場合、すでに雨漏りが発生している可能性も高くなる。そうなると修繕費用は数百万円から、場合によっては500万円、さらに深刻なケースでは1000万円を超える可能性もある。

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