人間が生まれたときには、自分に対しての思い込みや決めつけはほとんどないはずです。誰でも最初は、創造性や好奇心にあふれていて、気持ちのおもむくままに遊び、毎日がワクワクだったことでしょう。
それが、大きくなるにつれ、社会に適応するために、「本音をさらけ出して無邪気に」というわけにはいかなくなります。また、勇気を出して行動したら、逆に痛い目にあったこともあるでしょう。
こうした経験を経て、私たちは少しずつ自分の「本音と建前」を上手に使いこなすようになります。社会経験の中で「うまく生きるすべ」を身につけていくのです。
「私はこうあらねばならない」
しかし、このように社会性が身につく一方で、自分の行動をよい方向に変えていくエネルギーとなる「本音の感情」をどんどんしまい込んでいくようになります。そして、「私はこうあらねばならない」と思い込んでしまいます。
実は誰の心の中にも「フタ」があります。人はうまく生きるために、「純粋な心」の上にフタをして、図の三角形の「外に見えている自分」を使って過ごしています(※外部配信先では閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
言い訳は、まさにこの部分から出てくるもの。
ヘタに「純粋な心」をさらけ出してしまうと、自分が傷つくことになりかねません。「心のフタ」によって、私たちは傷つきやすい純粋な心を守っているのです。
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