「病的な先延ばし」から抜け出せない人"3大"盲点 精神科医・禅僧がすすめる「無心になる」練習

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
拡大
縮小
仕事に追われる女性

あなたが「やらないといけないこと」を先延ばししてしまうのは、「心の勢い=モメンタム」が落ちているからかもしれません。(写真:Luce/PIXTA)

この記事の画像を見る(3枚)

「先延ばし」は多くの人にとって悩みの種です。

「確定申告に取り組むのが遅くて後悔した」「レポートを提出前日まで放置してしまった」。

自分の病的とも言える先延ばし癖に苦しめられている人も多いかと思います。

先延ばしばかりで「動けない人」のために、禅という新たな視点から行動する技術をまとめたのが新刊『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』です。

著者である禅僧・精神科医の川野泰周氏と経営コンサルタントの恩田勲氏によると、マインドフルネスのルーツである禅には、「心を落ち着かせる」要素だけではなく、「心を勢いづける=モメンタム」の要素も多く含まれていると言います。
以下では、「禅とモメンタム」について解説します。

ストレス社会に必要な「心の勢い」

あなたが「やらないといけないこと」を先延ばししてしまうのは、「心の勢い=モメンタム」が落ちているからかもしれません。

前記事『世界注目「やる気ゼロ」でも"すぐ行動できる"技術』でも紹介した通り、モメンタムとは「行動する」ことを後押ししてくれる「心の勢い」のことです。

「心の勢い=モメンタム」の背景には、「マインドフルネス」があります。

クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方
『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

マインドフルネスとは、あれこれと思い悩む脳や心をひととき休ませて、「今、この瞬間」に意識を向けるエクササイズ。

その手段として禅宗に伝わる「瞑想」を用います。

近年では、グーグルやマイクロソフトといったグローバル企業が、従業員のストレス対策などにマインドフルネスを取り入れ、話題となっています

私(川野)はこれまで、精神科医として禅僧として、マインドフルネスの普及に取り組んできました。

マインドフルネスを実践することで、疲れた心を癒やすとともに、ストレスに負けない心の抵抗力や、苦しみから立ち直る復元力を手に入れることができるからです。

どんな嵐にも折れない竹のようなしなやかさを持った心をたずさえて、ストレス社会をポジティブに生き抜くために、マインドフルネスは不可欠。

私はそう信じて活動を続けています。

次ページ心をプラスにするには?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT