「授業中に奇声」底辺校生徒追い詰めた"家庭の闇" 若手教師が2つの低偏差値校の指導で見た光景

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「生徒と関わっていくうちに、彼ら・彼女たちは私たちを試しているのだと思いました。彼らの多くは、今まで大人に信用されてこなかった過去があったようです。

先ほど、母子家庭・父子家庭だった生徒が多いとお伝えしましたが、彼らは親から無関心に扱われてきたケースが多いように感じました。

子どもが悪いことをしても、叱らずに放置しているのです。実は叱るというのは、親が子どもに関心がある証拠なんですね。

ですが、彼ら・彼女たちの親は仕事が忙しすぎて、子どもが何をしてもどうでもいいという態度をとってしまっていたようです。そのため『(大人に)俺の存在を見てほしい!』という欲求が、ガラスを割ったり、奇声を上げたりといった行動につながっていたのだと考えました」

大人から関心を持たれずに、信用されてこなかった過去を持った子どもたち。そのため、昨日言ったことと、今日言ったことが違う教員に対しては、「こいつも今まで会ってきた大人と同じか」と反抗する行動を取り、心を閉ざしてしまっていたようです。

生徒のことをちゃんと叱る

しかし浜岡さんは、「見下されていると感じたら、すぐに離れていく」彼らの信用を得るための努力を続けていました。

そのために必要なことは、「ちゃんと生徒のことを叱り続けること」でした。生徒に向き合い続け、根気強い指導を続けた浜岡さんの頑張りが報われた、忘れられないエピソードもあるようです。

「かつて指導した2人の女子生徒の話です。彼女たちはギャルのような風貌で、最初は僕が挨拶しても返してこず、無視して歩きスマホをしていました。

彼女たちはいつも上履きのかかとを折っていたので、会うたびに『かかとを折らないように!』と注意し続けていたんです。1年間、ずっと言い続けていたのですが、ある日、2人が私の前で立ち止まって、『先生、今まで叱ってくれてありがとうございました』と言ってくれたことがありました。

びっくりしたのですが、彼女たちの足元を見ると、初めてかかとを折らず、ちゃんと上履きを履いていたのです。彼女たちは続けて、『先生に言われていたことの大切さが、今になってわかりました。だからこれから、先生に叱っていただいたことを大切にしていこうと思います』と言ってくれました。嬉しかったですね。今のご時世、生徒に叱るというのは勇気がいりますが、内心、叱ってほしいと思っている子もいるのだなと改めて感じました

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