年収3000万円、求む強烈なリーダーシップ--発毛クリニック「リーブ21」が次期社長を公募
発毛を専門に手掛けるリーブ21は、8月上旬に都内で会見を開き、創業者である岡村正勝・現社長(66)の後継者を、役員に特化した転職サイト「ビズリーチ」で公募すると発表した。年収3000万円以上、という報酬面の条件も明示している。
ただ、社長のヘッドハンティングを専門に手掛ける半蔵門パートナーズの大松尊社長は、「社長公募という方法はうまくいったケースがない」と指摘する。実際、社長公募を実施したユーシンは、今年秋ごろを予定していた次期社長への交代を「自動車業界への習熟が必要」と来年以降に先送りするなど、不透明さを増している。
リーブ21の岡村正勝社長に、社長公募の狙いを聞いた。
--今回、社長を公募する理由は何か。
リーブ21は創業35周年を迎えたが、実際に発毛クリニックとして営業を開始してからは18年、新卒の採用は13年目だ。社員は800人いるが、平均年齢は28歳。中途採用も若手中心で、今の社員の中から社長を選ぶには、経験や能力的に難しい。社長には全体の統率力、視野の広さといった器の大きさが必要だ。新しい社長の下、現在の社長中心の組織から、社長とマネジメントチームを中心とした組織に生まれ変わってもらいたい。
--ここに来て交代する理由は。
現在のリーブ21には、社長と平社員はいるが、経営幹部はいない、文鎮型の組織だ。経理以外の仕事はすべて私が処理しているが、私も60歳を過ぎ、体力的に限界を感じる。もう1つは、仕事だけの人生にとどまらず、自然の中で生きる第2の人生のスタートを切りたい。
--なぜ公募という手法で後継者を選ぶのか。
後継者不足の問題は認識していたが、特に後継者問題を意識するようになったのは、1~2年前からだ。ユーシンが後任社長を公募しているのを見たとき、さまざまな出会いがあり、大変よい取り組みだと思った。ビズリーチにお願いして、実務の仕切りを手配してもらった。