「管理職をためらう女性」実践すべき4つの心得 やり方次第で「残業時間の壁」は突き崩せる

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たとえば、子育て中で時短勤務をしている人など、「時間に制約のある人」の仕事は生産性が高いとよく言われます。

通信系の会社に勤めるYさんは育児休業を終えると、1日6時間の時短勤務で職場復帰しました。仕事を終えたら、すぐに保育園に走らなければなりません。6時間という限られた時間で成果を出すために、Yさんは2つのことに取り組みました。

ひとつは「仕事で関わる人たちとよい関係をつくること」、もうひとつは「やらなくていい仕事をやめること」でした。

当時、Yさんは管轄下の35の現場部門に指示を出す統括部門で仕事をしていました。以前は現場の事情を考えず、上から押しつけるような形で指示を出していましたが、職場復帰後は、先に現場の事情を聞くようにしたそうです。

「今この仕事をお願いすることで、負担が増えませんか?」と、Yさんが自分のほうから歩み寄ることで、現場の人たちの態度は変わってきたそうです。

こうして現場の人たちとよい関係をつくったことで、仕事が進めやすくなっただけでなく、子どもの事情で急に帰らなければならないことがあっても、現場の人たちが協力をしてくれるようになりました。

仕事の効率アップには「前任者への忖度」は不要

さらに、Yさんは前任者から引き継いだ仕事の効率アップにとりかかりました。

前任者は毎月20〜30時間の残業をしており、「この仕事、結構大変だよ」と告げました。

Yさんは、その仕事の中身を見て、「なぜこんなやり方をしているのだろう?」「これは、やらなくてもいいのではないか?」と疑問を持ちました。そこで、「やらなくてもいい」と思ったことは、どんどんやめました。すると、残業ゼロで前任者と同じ成果を出すことができたのです。

限られた時間の中で仕事をするには、生産性を上げる必要があります。生産性を上げるコツは、「エンジン全開でしゃかりきになってやる」のではなく、「やらなくていい仕事をやめること」です。

これからは多様な働き方が増えてきます。時間に制約のある人は、育児や介護中の人だけではありません。学び直しで学校に通う人やボランティア活動に参加する人など、勤務時間以外の時間の過ごし方も多様化しています。

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